戒名 / 成田 八富成田成田斎場
2021/02/10
皆様こんにちは。
今回は戒名についてご紹介していきます。
戒名とは、お釈迦様の教えを守ることを約束したという証です。
お釈迦様の教えを守ることを約束した信者は、戒律を守る人なので、戒名を授けられるのです。
宗派によっては戒名とは言わず、法名、法号と呼びます。
仏弟子になるにはおかみそりを受け、法名をいただきます。
また日蓮宗では法華信者は霊山浄土に生まれるとされるため、戒名よりも法号と言うことが多いようです。
親鸞聖人は何一つとして戒を守れない凡夫だから、弥陀の誓願によってのみ救われるとの教義を打ち立てましたので、浄土真宗に戒名はありません。
インドの初期の仏教教団に戒名に相当するものがあったかどうかは、説が分かれています。
日本では死後に戒名をもらって葬儀を行うことが一般的になっていますが、これは日本だけの習慣です。
通常、亡くなってすぐに檀那寺の僧侶に依頼し、枕づとめの際にいただきます。
仏式で葬儀を営むには、仏教徒でなくてはならないので、急遽葬儀前に戒名を授かることで仏教徒として葬儀を行うのです。
俗名で葬儀を行い、位牌にも俗名を残すこともありますが、結果的には戒名を附与することになります。
戒名は原則として菩提寺の住職からつけていただくもので、他の僧侶からもらった戒名は、菩提寺では拒否されることが多いようです。
現在のように檀那寺の信徒すべてに戒名がつけられるようになったのは江戸時代からです。
キリシタン禁制の実をあげ、その寺の檀家であることの証明として付けられたことから普及していきました。
最近では戒名も本来のあり方に戻ろうと、生前に戒名を授かる人も増えてきました。
儀式を受けたり、一定のこうしゅうに参加した人に授けられることが多いようです。
戒名というのは本来は2字でしたが、現在一般に戒名とい割れているのは、本来の戒名の他に、仏弟子としての位階や性別を表す院号、道号、位号を総称したものです。
戒名には位がありますが、これは本来、故人の生前の信仰の深さや地域会社やお寺への貢献度によって決まるものです。
仏教の教義上には戒名の位はありませんし、位の高い戒名を授かったからといって、故人の冥福が約束されるというものではないでしょう。
檀那寺の僧侶と話し合い、故人の人柄が偲ばれるような戒名をつけていただくことが大切です。
もともと、寺院を寄進した貴族や皇族に授けられたものです。また、院号に準ずるものとして、寺号、軒号、斎号、庵号などがあります。
寺号・・・寺や建立者やこれに準ずるものに付けられます
軒号・・・屋号、雅号の類がよく付けられます。
斎号・・・部屋、転じて書斎、居間の意味で、多くの医者、芸術家に与えられました。
庵号・・・大寺に属した建物、草庵、茶室の意味です。この他にも、房、舎、堂、園などがあり、いずれも場所、空間、処を表して引業に次ぐものと考えられてきました。
現在は戒名や法名の末尾に尊称として付けるのが一般的です。
昔は身分によって付けられていましたが、現在ではその人の信仰の深さや社会的貢献度によって選ばれています。
位号の表す意味は以下の通りです。
成人男子・・・大居士、居士、大禅定門、禅定門、清信士(善士)、信士(清浄土)など
成人女子・・・清大姉、大姉、大禅定尼、禅定尼、清信女(善女)、信女(清浄女)など
男の子供(十五歳くらいまで)・・・童子、大童子、禅童子など
女の子供(十五歳くらいまで)・・・童女、大童女、禅童女など
男の子供(四、五歳以下)・・・幼児、嬰児、孩児など
女の子供(四、五歳以下)・・・幼女、嬰女、孩女など戒名
戒名は寺院への貢献などに対して与えられ、与えられたことに対してお布施でお返しするというのが本来の姿です。
ですから、建前上は戒名はお金で買うものではありませんが、実際にはそのようになっていることも多いようです。
これは、遺族の供養の心と世間体にかこつけて、死後の幸せをランク分けして商売しているような印象を与えます。
ですので戒名の問題は、僧侶に対して一般人が持つ不信感の最大の原因にさえなっています。
ですが、現在のお寺の主な収入源の35%ほどが葬儀の戒名料と読経に対するお礼です。
葬儀や法要以外でお寺がお布施を受けることが少ないので、ある意味では仕方のないことかもしれません。
お寺の存続やお寺による供養を願うかどうかは、各人が考えることでしょう。
戒名は本来の意味からして決まった値段はありませんが、実際にはお寺によって様々に決められている側面もあります。
いかがでしたでしょうか?
死後の名前も自分で決めたいという人には、生前戒名という方法もあります。
死後の段取りまで徹底したいと望むならば、戒名についても考えてみてはいかがでしょうか。
また、清雲の方でもそういったご相談も受け付けているのでご気軽にご連絡お待ちしております。