やすらぎ葬祭清雲/旅支度
2022/11/22
今回は旅支度について触れていきます。
そもそも旅支度とは、亡くなった故人様を白装束に着せ替え、身支度を整えるの物で
主に納棺師や葬儀社でおこなってもらえます。
なぜこの旅支度をするのか?
これは仏教の教えで、人が亡くなると現世を離れて次の生を受けるまでの期間があり、この期間は49日間あります。
旅をしながらあの世へと向かうと考えられており、険しい道のりを旅しながら、7日ごとに1回生前の行いの裁きがあります。
これが7回裁きがあり、生前の善し悪しに応じて転生先の六道が決められます。
この来世までの旅を無事に終えることができるように、旅の支度が整えられるのです。
旅支度に揃えるものは、仏衣、足袋、脚絆、手甲、頭陀袋、数珠、天冠、編み笠、草履、杖となっています。
細かく説明しますと
仏衣は、亡くなられた方に着せる着物のことで、白装束とも呼ばれています。
着付けをするときは、右を通常なら前にしますが、左を前にして着つけます。
これはあえて反対にして、不幸が重なることを避ける意味があります。
足袋は、白い足袋を左右逆にして履かせます。
足袋には紐がついているので、それを縦結びにして結びます。
脚絆は、すねに付けます。すねを守り、疲れにくくするという役割があります。
脚絆にも紐がつい2ヵ所ついているので、これも縦結びにします。
手甲は、手元に付けます。手甲の先に指を入れる穴があるので、中指にはめます。
こちらも紐がついているので、縦結びにして結びます。
頭陀袋は、六文銭を入れるために使います。
本来では僧侶が修行や托鉢に出るときに使用する袋で、経文やお布施を入れるものです。
旅支度では六文銭を入れますが、現代では六文銭を用意するのは難しいので、印刷した六文銭を入れます。
これは三途の川の渡し賃になるので、旅支度では必ず入れます。
数珠は、持っているだけでも功徳があるとされています。
亡くなられた方の愛用していたものか、葬儀社などが準備した数珠を持たせます。
天冠は、亡くなられた方の額に付ける三角形の布です。
諸説ありますが、閻魔大王に失礼のないように正装させるという意味合いや、冠を付けて高貴な身なりでおくってあげたいなどがあります。
現代では、直接額に付けることはほとんどありませんので、編み笠に付けて棺の中に納めるのが一般的です。
編み笠は、現代では頭にかぶせず、天冠と一緒に枕元に添えて棺の中に納めます。
草履は、本来であれば履かせるものですが、亡くなっている方に直接履かせることが難しいので、足元に添えて棺の中に納めます。
杖は、亡くなられた方の利き手に添えて、棺の中に納めます。
火葬用の木の杖を葬儀社が用意してありますので、愛用していた杖などは材質的に火葬できない場合もあるので、用意してもらった杖を使った方が良いでしょう。
これらが旅支度に必要なものです。
自分たちが用意しなければならないのかと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これらは全部葬儀社で用意できますのでご安心ください。
また仏衣が白い理由は諸説ありますが、日本では紅白のように赤と白との対に特別な意味合いがあります。
赤は赤ちゃんのように誕生を表し、白は死や別れを表しています。
また昔の喪服は白だったので白とされています。
四国八十八ヵ所巡礼の修行僧のように、49日もの長い道のりにも耐えられるようにという説もあるそうです。
旅支度には一つ一つ意味合いがありますが、宗派によっては旅支度をやらない宗派もあります。
突然訪れる訃報に、いろいろ準備しなければと慌てることも多いと思いますが、葬儀社に相談していただければ
できるだけサポートできますので、ご気軽にご相談いただければと思います。
やすらぎ葬祭清雲では、葬儀についてのお悩み・ご相談を承っております。
八富成田斎場・さくら斎場・山桑メモリアルホール・山武郡市広域斎場・芝山清雲ホールでの施行も承っておりますので
ご気軽にご相談ください。