世界の葬儀 北海道 アイヌ民族
2022/06/27
今回はアイヌ民族の葬儀について触れていきます。
アイヌ民族とは北海道や樺太(現ロシア)の先住民で、狩猟をしながら暮らしていた民族です。
民族衣装やアイヌ語がとても有名で、現在では各地域にちらばったアイヌ民族の数は不明とされています。
またアイヌ語を話せる人もわずかで、大学生の間でアイヌ語を広める運動もされているそうです。
アイヌは子供が生まれるとしばらくの間は汚い言葉のあだ名で呼ばれます。
その理由は、悪い神様がいい名前の子供を神の世界に連れて行ってしまうと考えられていたからで、正式な名前はその子が成長して癖や性格が出てきた
それにちなんで名前をつけるそうです。
葬儀については、人が亡くなったら、死体を綺麗に洗われ、死装束が着せられます。
そして生きている者は、死者に供物を捧げ、火の神と死者に向けてアイヌのお祈りをし、訣別をしたら食事会をします。
翌日には屋内を清め、座席替えを行うそうです。
アイヌ民族では父母や夫の死への喪はとても重いものになります。
一定期間の間は外出禁止、散髪禁止、再婚禁止等があり、普通に考えるととても重いものです。
アイヌ民族は死体を埋葬後、埋葬した墓地を訪れることはありません。
しかし埋葬以降に祖先供養が行われ、ヌラッパやイチャルパと呼ばれています。
埋葬供養は屋外で行われ、祖先に捧げるイナウという祭具を立て、餅や酒粕、たばこ等をお供えします。
アイヌでは死者は現世と同じように別の世界で生活していると考えられ、裁縫道具や生活用品等が副葬品として出されます。
また、あの世に持っていくために、器物を破壊することで霊を解放しようとする儀礼もあり、遺品を燃やしたり、住居を燃やすことで死者の世界に送ることも行われていたそうです。
今ではアイヌ民族と言われる人はほぼいませんが、子孫が北海道から全国各地にいます。
日本の伝統的民族なので、その伝統を語り継げる人が後の世代でも語り継がれるようになるといいですね。
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