納棺師 / 成田 八富成田斎場
2021/01/29
皆様こんにちは。
今日は納棺師についてご紹介できればと思います。
まず、納棺師とは主に葬儀社からのご依頼で火葬までのご遺体の状態を管理しつつ、遺族や参列者等の故人と対面できるようにご遺体の見栄えを整える仕事です。
ドライアイスや防腐液等で内臓や体全体を冷やし腐敗の進行を抑えたり、表情を整え臭いを抑える含み綿、経帷子等の衣装に着替えさせ、顔剃りや化粧をします。
また、棺に入れるだけではなく葬儀の進行を任されることもあるので、ご遺族様が葬儀の進行を手際良くおこなうことや、ご遺族様が悔いのなく亡くなった方を送り出すための配慮なども業務の一つです。
納棺師は湯灌や死化粧なども行う事から別の呼称として湯灌師や復元納棺師、おくりびとなどとも呼ばれていますが呼び方に厳密な規定はありません。
納棺師になるのに必要な資格や学歴はありませんが、亡くなった方を綺麗にする作法や葬儀の流れなど様々な知識と技術を身につけておく必要があります。
学ぶ方法としては、まず一つに葬儀や納棺師に関係する専門学校があり、そこに通えば様々なことを学ぶことができます。
専門学校の場合は学べる分野も広く、さらに納棺師を募集している企業とも繋がりを持っているなど、就職活動も有利というメリットがあります。
ただし学費がかかるというデメリットもあります。
二つ目に葬儀会社で実際に働いて直接学ぶ方法です。
葬儀会社も求人をおこなっているのでそこで採用してもらえれば様々なことを学ぶことができます。
実際に業務を行いながら学ぶことができるというメリットがありますが、同時に自身が希望する仕事につけるかはそこの会社次第というデメリットもあります。
三つ目に納棺、湯灌の専門業者に就職する方法です。
あまり知られてはいませんが、納棺や湯灌を専門としている業者があり、そこに入社すれば納棺師に必要な知識や技術を身につけることができます。
納棺師の仕事をピンポイントで学ぶことができますが、仕事の都合で求人を見つけること自体が難しいです。
納棺師にはどんな人が向いているのか?
まず一つ目に他者に思いやりの気持ちを持てる人です。
納棺師は亡くなった方だけでなく葬儀の進行を行うことも多いのでご遺族の心情を理解し、それに沿った葬儀を行うことが求められます。
二つ目に強い精神力です。
納棺師は基本的に死と向き合う仕事であり、仕事場である葬儀場は悲しみに包まれているため、そうした中でも冷静に仕事ができる精神力が必要です。
三つ目に体力のある人です。
仕事柄、硬直した遺体を棺に入れる必要があり、時には体格の良い人も扱わなければいけません。そのため精神力だけでなく強い体力や腕力も必要となることがあります。
四つ目に感情移入し過ぎることがない人です。
その場の悲しみに感情移入してもらい泣きなどをすると、仕事に支障が出るだけでなく、遺族にも不安を与えかねません。機械のように無機質に仕事をするのも良くありませんが、できるだけ感情移入せずに淡々と仕事をすることが求められています。
映画おくりびとでその職業の存在が世間に広く知られることとなりましたが、大きなやりがいがあるとともに、辛いことも多々あると思います。
納棺師の求人は決して多いとは言えませんが、どうしても納棺師になりたいとお考えの方は、専門学校や納棺専門業者に問い合わせてみると良いでしょう。