御霊前、御仏前の違い / 成田 八富成田斎場
2021/01/17
突然やってくるご葬儀、その後にやってくる四十九日法要。それらに参列する際に不祝儀袋の表書きを御霊前にするのか御仏前にするかで迷われた経験がある人は少なくないと思います。
今回は、御霊前と御仏前の違いについて紹介していきます。
まず御霊前とは、亡くなった方の霊の前に供えるという意味です。仏教では亡くなってから四十九日までは霊の状態にあるとされています。
そのため、故人様に供える香典・供物・供花も同じく御霊前となります。
次に御仏前は、亡くなった方の仏の前に供えるという意味です。仏教では四十九日を過ぎると故人様は成仏して仏になるとされています。
ですから、御霊前ではなく御仏前となります。
つまり、御霊前と御仏前では香典をお供えするタイミングが重要になってきます。
故人様が霊の状態、四十九日以前に香典をお供えする場合は御霊前、故人様が仏の状態、四十九日以後にお供えをする場合は御仏前となります。
また、御霊前と御仏前の違いは四十九日が境となっていますが、四十九日法要ではどちらを使えばいいのか悩みますよね。
四十九日法要では御仏前を使います。
仏教の教えでは、霊として存在している間は亡くなった日から7日ごとに7週間、計7回成仏できるかのお裁きがあるとされており、ご遺族は故人様が成仏できるように7日ごとに追善法要を営みます。7回目の追善法要である四十九日法要は最後のお裁きの日であり、この時に成仏が許されると、あの世とこの世の間をさまよっている霊から来世の行き先が決まった仏になります。
そのため、四十九日法要での不祝儀袋の表書きは原則として、御仏前を使用します。
社会人ともなるとビジネス上の付き合いでもご葬儀に参列する機会が増えてくると思いますので、御霊前と御仏前の違いについて覚えておくと良いですね。