やすらぎ葬祭清雲/後飾りの意味
2024/01/08
後飾りとは、葬儀が滞りなく終わり、遺骨や仮位牌が自宅に移った時四十九日の忌明けまで、それらを安置する為の祭壇を指します。一般的な後飾りは、二段か三段の祭壇を用いり、骨壺箱や遺影、仮位牌、線香、供物、花などを置き、四十九日の間、その祭壇にて故人を供養します。忌明けまで毎日ろうそくで灯明をともし、一本の線香を絶やすことなく焚いて、故人の旅立ちを祈ります。そもそも、なぜ後飾りが必要なのか?何の為に行うのか?疑問に思う方は少なくないと思いますので、ご説明したいと思います。まず、後飾りは49日の間、飾り続けます。この49日という期間は、どいう機関なのかというと、全ての仏教で当てはまらない部分がありますが一般的に多く認識されているのが、死んだ後49日間は故人が仏様になる為の、いわゆる修行の期間と解釈されています。この期間のことを「中陰(ちゅういん)」といます。葬儀に参列、または報り行った方などは、耳にしたことがあると思いますが「初七日」という言葉があります。この初七日は亡くなった日(命日)から七日目の事を指し、この日から一週間づつ故人には仏になる為の試練があり全部で7回あると言われています。7日×7回=49(四十九日)という訳です。最近では、葬儀・告別式の時に合わせ「初七日法要」も報り行う葬式が多くなりましたが本来であれば、命日から数えて七日目の「初七日」に当たる日に、亡くなってから初めての供養として法事が行われていました。つまり、初七日から四十九日まで計7回の法事を行っていたという事です。何の為に7日ごとに法事を行ったかというと先ほども話した様に故人には、7日ごとにそれぞれ違った試練が待ち受けており、仏になる為にはその試練を乗り越えていく必要があるとされています。仏になる為の試練は想像以上に過酷という風に昔から仏教ではおしえられていたため、昔の人は「故人が少しでも楽に試練を乗り越えられる様に」と7日ごとの試練の日に供養をしていたという事です。または、昔の人の多くは家に仏壇がありました。仏壇は仏が祀られている所なので、まだ仏になっていない故人の位牌は入れることが出来ません。ですので、故人の仮位牌を安置する場所と、7日ごとの供養をする為に、この後飾り祭壇が必要になったという訳です。