生前葬 / 成田 八富成田斎場
2021/01/31
皆様こんにちは。
今回は生前葬についてご紹介していきます。
生前葬とは送られる立場の人がまだ生きているうちに、自分自身で開くお葬式のことを言います。
仕事など社会的活動に区切りをつけたり、お世話になった人や親しかった人たちに、元気なうちに感謝やお別れを伝えたり、社会的関係に区切りをつける場合に行う人が多いようです。
生前葬には、準備段階から、生前葬そのものまで本人が行う事ができるという特徴があります。
いつどこで行い、誰を呼び、何をするかなど、飾る花の種類や振る舞う料理の内容まで、全てを自分で決める事ができます。
また、通常の通夜や葬儀、告別式とは違い、決まった形式などがないので、礼儀作法や段取りなどに縛られません。
さらに本人が元気に生きているうちに行うので湿っぽくなりません。参列者に対し、自分で感謝やお別れを伝えることができるのも大きな特徴です。
亡くなった後に行う通常の葬儀の場合、遺体の問題や、さまざまな手続きに期限があるので、準備や打ち合わせにあまり時間がかけられません。
しかし、生前葬なら時間的制約がありません。納得いくまで、準備や打ち合わせ時間をかけられます。
また、一般的な葬儀の場合は、自分が亡くなった後、家族が葬儀社や宗教家と打ち合わせをしたり、会場や料理などの手配をします。
しかし生前葬では、打ち合わせも手配も自分自身で行いますので、生前葬をしておけば葬儀はある程度間略化することもできます。
家族がごく近しい人たちのみで行うこともできるため、家族の時間的、金銭的負担が減らすこともできます。
反対に生前葬だからといって、費用や内容について家族や親族に相談せず、自分本位に話を進めてしまうのは考え物です。
理解や協力が得られず、トラブルに発展してしまうこともあるでしょう。
今の時点ではまだ生前葬を行う人は多くありません。
認知度も低く、家族や親族の中には、生前葬は有名人が開くものと考えている人もいるかもしれません。
また、生きているうちに葬儀なんて不謹慎だというように、批判的な意見を持つ人もいるでしょう。生前葬を希望しても、周囲の理解を得るまでには時間と労力がかかるかもしれません。
遺族や親族の気持ちの問題などから、生前葬をしたから葬儀はしなくていいとはなり難いのが現状です。
このような場合、生前葬を行なっていたとしても、亡くなった後、一般的な葬儀を行うことになり、家族の時間的、金銭的負担は減らせない場合も少なくはありません。
こういったメリット、デメリットがありますが、生前葬は徐々に認知されてきているとはいえ、まだまだ一般的ではない葬儀形式です。
そのため家族や親族などの理解を得ることが重要になってきます。
生前葬を開きたいと思ったら、まずは自分でどれくらいの人を呼んで、どんな内容の物を開きたいかをイメージし、それにかかる費用がかかるのか計算してみましょう。
開きたい生前葬のイメージと、それにかかる費用が決まったら家族に相談し、家族の理解を得られたら、親族の同意も取り付けておきましょう。
一般の人の間で生前葬がどのくらい認知されているかはわかりません。しかし、葬儀の形が変化する中、認知度が高まってきていると思います。
戸惑う人も中にはいるかもしれませんが、自分の人生を振り返り確認できるだけでなく、自分の生きた証しにもなるので、生前葬を行うのも良いのではないでしょうか。