棺に入れていい物、入れられない物 3/成田 八富成田斎場
2021/01/08
本日は入れてはいけない物の詳細をお話します。
納棺、出棺後には火葬をするので、火葬の妨げになるものは入れてはいけません。
金属、ガラスなどの燃えにくいものはもちろん、遺骨を傷つけてしまうようなものもNGです。
眼鏡、腕時計、指輪、入れ歯・・・故人が身につけていたものなので一緒に入れたいと考える方は多いですが、これらは金属やガラスでできているため燃えにくいです。燃え残ったときに遺骨を傷つけてしまう可能性もあります。
革製やビニール製などの燃えにくいもの・・・洋服や靴、鞄などに使用される革やビニールも、燃えにくい素材です。燃えるときに有毒なガスが発生する可能性もありますし、炉を傷つけると言う事で多くの火葬場で禁止目となっています。
お金、お札・・・硬貨は燃えにくいという意味でもNGですが、紙幣も入れてはいけません。ただし、習慣で10円硬貨を副葬品として入れて、火葬後は遺族が財布に御守り代わりに入れる場合がありますが、地域差によって異なります。また、お金を燃やすことは法律で禁じられていますので、納棺して火葬すると法律違反になってしまいます。
三途の川の渡し船賃として六文銭を納棺するという風習が残る地域もありますが、現代では紙にプリントした六文銭を納棺するのが一般的です。
プラスチックパッケージの食べ物や缶ジュース、水分の多い果物・・・小さいお菓子程度は棺に入れてもいいですが、燃えにくいプラスチックパッケージに入っているものや瓶、缶ジュースはNGです。スイカやメロンなど水分が多い果物も不完全燃焼の原因になってしまうので入れてはいけません。
分厚い本やアルバム・・・本やアルバムは紙なので可燃物ですが、分厚いものは燃えにくく、仮に燃えたとしても大量の灰が残ってしまします。必要なページを切り取って、一部のみ入れるようにしましょう。
その他、火葬炉の故障の原因になりそうなものは、ペースメーカーやカーボン製品です。
故人が生前ペースメーカーを入れていた場合、亡くなっとときに取り外すことはなく、そのまま葬儀、火葬となります。ペースメーカーは火葬時に爆発するおそれがありますので、必ず事前に葬儀社と火葬場の担当者へ伝えておきましょう。
カーボン製品も火葬炉の緊急停止をまねくおそれがあります。同時間帯に火葬が行われている他の火葬炉も連鎖で止まってしまうことがあり、重大な事故につながる危険性が孕んでいます。
棺に入れていいもの、入れてはいけないものは分かりましたでしょうか。
葬儀場や火葬場によって入れていいものが決まっている場合がありますので、迷ったときは事前にスタッフへ確認しておくと良いでしょう。
棺に入れられないものは祭壇や仏壇に備えることもできます。